厨二病日記

取り敢えず患った不治の病が厨二病でよかった Twitterは @Pott0N_mush

【雑記】国境を越える

 

この間、TVニュースでアメリカとメキシコの国境を観ました。画面に映されていた、それというにはおざなりな塀をよじ登って越えようとする人。カメラマンはきっと日本人で、何かを感じたにしても、感じなかったにしてもその後飛行機で日本に帰国したことだろう。

 

アナウンサーは言う「彼らは安定した暮らしを求めて国境を越えるのです。」と、けれどもそれは日本人ならば飛行機に乗るだけで済む話だ。同じ人間とはどういうことか、人生に必要で重大な越境など私たちにはない。

それどころかそこそこの数がなんとなく生きてそれなりの職場へ入り込み、歯車とこそ罵られながらも伴侶となる人を見つけ子を作り育んで死んでいく。余程の欲にかられなければ比較的安定して暮らせるのだ。

 

それを思うと表現者というのは贅沢極まる話だ。彼らは衣食住に関する製造をするわけでもなく、伝えたい何かを伝えるだけで飯を食う。勿論心の読めない大衆に共感される必要があり、それは当然難しいことで、収入も不安定になる。しかし、遠い何処かで命懸けになって追いかけてる人が沢山いる安定した暮らしを蔑ろにしてまで、まして飯を誰かに作らせてまで表現して生きていいと言うのは贅沢と呼ぶにほか無いだろう。

 

ともなればやはり、それになりたい。いや、少なくともそういう贅沢をアマチュアでも良いからするべきではなかろうか?

 

そう思うのが私という個体なんだろう。